てりやきの今宵もアンニュ~イ

てりやきのブログです

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完 12話(最終話)感想

青春とは嘘であり、悪である。
青春を謳歌せし者たちは常に自己と周囲を欺く。
自らを取り巻く環境のすべてを肯定的に捉える。
何か致命的な失敗をしても、それすら青春の証とし、
思い出の1ページに刻むのだ。
例を挙げよう。彼らは万引きや集団暴走という犯罪行為に
手を染めてそれを「若気の至り」と呼ぶ。
試験で赤点を取れば、学校は勉強をするためだけの
場所ではないと言い出す。
彼らは青春の二文字の前ならばどんな一般的な解釈も
社会通念も捻じ曲げて見せる。彼らにかかれば嘘も秘密も、
罪科も失敗さえも青春のスパイスでしかないのだ。
そして彼らはその悪に、その失敗に特別性を見出す。
自分たちの失敗は遍なく青春の一部分であるが、他者の失敗は

青春でなくただの失敗にして敗北であると断じるのだ。
仮に失敗することが青春の証であるのなら、友達作りに
失敗した人間もまた青春のど真ん中でなければおかしい
ではないか。しかし、彼らはそれを認めないだろう。
なんのことはない。すべて彼らのご都合主義でしかない。
なら、それは欺瞞だろう。嘘も欺瞞も秘密も詐術も
糾弾されるべきものだ。
彼らは悪だ。
ということは、逆説的に青春を謳歌していない者の
ほうが正しく真の正義である。
結論を言おう。
リア充実爆発しろ。 



上記は原作1巻の1ページ目の記述であり、アニメ第1期1話の冒頭に主人公の比企谷八幡が語り出すシーンの内容でもある。2学年の初めに国語教師であり生活指導担当でもある平塚静香へ提出した「高校生活を振り返って」と言うレポートが全ての物語の始まりであったのだ。
前置きが長くなってしまったが、俺ガイルの最終話の感想を簡単に書いてみたい。


前回の11話で八幡から雪乃への告白シーンがあり、晴れて付き合う事になり、今週は冒頭からイチャイチャなシーンが暫く続く訳ですが、二人がこう言う関係になったと言うのは感慨深いものがありますね。ちなみに自分は雪乃派なので、他の派閥の方はあしからず。

そしてプロムの会場視察と言う名のデートシーン。いいぞもっとやれ!いや何を見せられてるんだろうと言うくらいでれのんなシーン満載ですが、会場はここが良いと言うシーンも二人の初々しさが見れて良かったですね。


そして合同プロムの企画が動き出し、手伝ってくれるメンバーが奉仕部に集まって来るシーンへ。アニメ1話では雪乃が一人しか居なかった部室へ八幡が連れて来られ、そして今はこれだけの人数が集まる様になったと考えると感慨深いですね。そして、やはり結衣は来ないのかと思いミーティングを始めようかとしたところで、階段を駆け上がってくる音が聞こえると言うのも良い演出でしたよね。最高なやっはろー!でした。

合同プロムの準備の合間のシーンでは、雪乃を気遣って皆でサウナへ行くシーンがあり、この4人で佇む場面がまたぐっと来るシーンでした。もしあのまま八幡が雪乃への一歩を踏み出さなければ、こう言ったシーンは二度と見れないものになっていたのかも知れないですよね。

そして合同プロム当日、総武高校の制服を着て手伝いに来る小町。いや最高に可愛い過ぎませんか?それといろはすと小町の絡みが最高に好き過ぎるwお米ちゃん呼びするのも、お姉ちゃん(仮)と呼ぼうとするのも、二人の性格が噛み合い過ぎて、最高に面白くなりそうですよね。何気にこの最終話が初対面と言うのが残念過ぎるwまあそこはBD特典の続編小説の方に期待しましょう。

そして合同プロムも無事終了して撤収作業をしているところでの平塚先生とのラストシーン。八幡の一番の理解者であり、背中を常に押してくれた存在が平塚先生だったと思うのですが、離任して最後の別れとなる二人の姿と言うのが最終話できちんと形になっていたのは素晴らしかったですよね。お世話になりましたとちゃんと言えた八幡の成長も感じました。「青春とは嘘であり、悪である。」と言う1話からの回収もあり、「共感と馴れ合いと好奇心と哀れみと尊敬と嫉妬と、それ以上の感情を一人の女の子に抱けたなら、それはきっと、好きってだけじゃ足りない」と言うセリフも1年間二人を見続けて来た平塚先生しか言えないセリフだと思いますし、「リア充爆発しろ。」と言う最後のセリフも平塚先生らしい最後だったと思います。ちなみに八幡が返した「それ古いですよ。10年前のセンスじゃねえか。」と言うセリフも原作1話で書かれた冒頭の八幡のレポートが10年前と言うのも掛けてますよねwしかし10年で話の中では1年しか進んでないと言うのも、物凄く濃い1年ですよねw

そして雪乃の改めての告白シーン。
「貴方が好きよ、比企ヶ谷くん。」
この短い言葉を言える様になった雪乃に本当にグッと来てしまいました。
遠回りして、色々な言葉を使って、そしてようやくこの場所までたどり着いたのだと思わせてくれるシーンでした。

そして3年生としての新学期、クラス替えでは海老名さんと葉山が同じクラスと言う、八幡の裏側を知る二人と言うのはかなりやりにくいそうですよねw毎回何かあると生暖かい視線を送られそうw

それから放課後、元奉仕部の部室でプロムの後処理をする二人。そこでははのんから八幡へ食事の誘いが。いやあの母親に気に入られると言うのは今後も苦労しそうですねwあと何気に八幡の行動パターンを全て把握した上で逃げ道を塞いで来るゆきのんが怖いw

そこへ「入部しに来ました!」とやって来る小町。それを追いかけてくるいろは。

そしてその手には奉仕部創部の生徒会の承認印が押された申請書が。いやいろはす権力の使い方を解ってるwそれに短期間でますます小町とも仲が良くなってますよね。

そこへ新奉仕部最初の依頼人としてやって来る結衣。ここもアニメ1話の最初の依頼人が結衣だったところて掛けてありますよね。ちなみにその時の依頼は「手作りクッキーを渡したい人が居るのだが、自信がないから手伝って欲しい」と言うものでした。
そして今回の依頼は「私の好きな人の彼女は私の友達、でもこれからも仲良くしたい・・どうしたらいい?」と言う宣戦布告にも似た様なものでしたねwいやここからどうなるのか凄い気になるw

そして比企谷八幡はうんざり顔で最後にこう語るのだ「やはりと言わざるをえない。やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」と。



と言う訳で俺ガイル最終話の感想でした。いや個人的には最高の最終回でしたね。タイトルの回収も伏線の回収も含めて凄く綺麗に纏まった最終回だったのではないかと思います。いや終わって欲しくないと言う気持ちも強いですが、まだ原作の方ではアフターストリー的な物がBD特典の小説で書かれると言う事なので、これは買うしかないですね。特に小町といろはすの二人の絡みには期待したいところです。
この「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」と言う作品は、個人的には主人公の比企谷八幡へ共感出来るかどうかで面白さが違ってくる作品なのかなと思います。八幡の中学時代のエピソードに「あるある」と共感し、八幡が様々な問題を解決して行く様に憧れて、雪ノ下雪乃と言う存在に憧れ、共感し、惹かれて行く姿にかつての自分に無かった何かを見出していたのかなと思うのです。アニメ1期から入って、この素晴らしい作品を見続ける事が出来たと言うのは本当に感謝しかないですね。物語が終わってしまうのは凄く寂しいところではありますが、今後の八幡たちの幸福な未来を祈りつつ、アニメの感想を締めたいと思います。ありがとう、俺ガイル。